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兎とスペイン市民戦争


埃っぽい街頭、強いスペインの太陽を頭から浴びて、憎悪でギラギラ、落ちくぼんだ目玉の等身大の兎のブロンズ像が歯を剥き出し、小脇に機関銃を抱え、何か重大な復讐劇に向って突進している。異様だ。
 ボクは、初見のプラド美術館を後に昂奮気味で、次のソフィア女王美術館のピカソの大作「ゲルニカ」を見るために、大勢の観光客に混ざって路を渡っていた時、道路端のこの兎彫刻に出っ喰わしたのだ。一瞥(べつ)しただけなのに、ニューヨークに帰った後でも、ボクの脳味噌から離れない。どころか!!
 1936年、マドリッド、バルセロナは共和国政府樹立で大統領も靴磨きも、上下の隔たりなく、同志と呼び合いチップ廃止、教会破壊、農地分配と農民、労働者の国が実現されつつあったのだが。
 さればと、軍部、王党を率いた軍人、フランコの反乱は、ヒットラーのドイツ、ムッソリーニのイタリヤからの武器援助で、ソ連援助の共和国軍を破り1939年遂にマドリッド陥落。
 イギリスのライター、ジョージ・オーウェルは共和国の義勇兵として参加。真冬の最前線、塹壕戦を戦うが現場は寒さ、飢え、武器不足、泥んこの周囲は糞だらけ、体の中はシラミだらけ。人間の自由、理想を死守せんとするこの現場報告は名著「カタロニヤ讃歌」を生む。
 ヒットラーの無差別爆撃が、ピカソに「ゲルニカ」を描かせたのなら、この兎は血腥(ちなまなぐさ)い、マドリッド攻守戦を彷彿とさせる。
 兎彫刻と云えば、これもイギリスの彫刻家、ベリー・フラナガン。だが彼を有名にした横っ飛びの兎、太鼓を叩く兎、ダンサー、ニジンスキーをまねて踊る兎など平和そのものだが。
 この兎は、フラナガンの怒りの爆発なのだろうか。ぼくは、もう一度マドリッドに戻って、確かめて来なくては。




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『スペイン』について
スペインスペイン(エスパーニャ)は、ヨーロッパ南西部、イベリア半島の大部分を占める国家|国。首都はマドリード。ポルトガル、イギリス領ジブラルタル、フランス、モロッコ(飛び地となっているセウタ、メリリャにおいて)、アンドラと接している。本土以外に、大西
  • 『世界の国々』
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